未成年が交通事故でケガをした場合

1 未成年の損害賠償請求

 交通事故にあった被害者の方が未成年の場合、誰が発生した損害の賠償請求をするのでしょうか。

 未成年者には、原則として財産を処分する行為能力が認められていませんので、未成年は原則として自分で損害賠償請求や示談をすることはできません。

  損害賠償請求は、被害者が未成年の場合には、原則として、未成年者の親権者が損害賠償請求をすることになります。

 未成年者の父母が婚姻中は父母が共同して親権を行使しますので、本来は保険会社と示談をする際には父母双方の署名が必要になりますし、弁護士に交渉を依頼する場合には父母双方が契約書などに署名をする必要があります。

 父母が離婚する場合には、父母のいずれが親権を持つのか父母の一方を親権者に定めるとされていますので、定められた父母のいずれか一方が親権者になります。

 親権者が亡くなったりして親権を持った方がいない場合には、未成年後見人を家庭裁判所に選任してもらう必要があります。

2 未成年の損害賠償請求

  未成年が交通事故にあった場合でも、治療費や慰謝料の請求については、原則として、成人の方と同じです。

  12歳以下のお子様の場合には、状況にもよりますが、通常は親が通院等に付き添う必要がありますので、付添看護費が認められやすくなります。

  もちろん、成人の場合でも、入通院の付添費は医師の指示があったり、ケガの程度が重かったりした場合には認められますが、被害者が幼児等の場合には、近親者が付き添う必要性はかなり認められやすくなります。

  また、付添看護費の日額については様々ですので、場合によっては交渉により増額されることもあります。

3 弁護士にご相談を

  お子様が交通事故にあった場合には、ご両親が対応をすることになり、お子様へのフォローと保険会社に対する対応で疲れ切ってしまいがちです。

  未成年が交通事故にあった場合には、弁護士法人心京都法律事務所にご相談ください。