1 自賠責保険と車検
自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)は、自動車損害賠償保障法に基づいて、自動車(バイクや原付を含みます)の所有者が加入しなければならない強制保険です。自賠責保険に入っていない自動車を運転すると、懲役や罰金などの刑事処分を受けたり、免許の違反点数が加算されて免許停止などの行政処分を受けることになります。
車検が切れたり、自賠責保険に入っていない自動車を運転することは絶対にやめてください。
2 自賠責保険の有効期限
自賠責保険に加入していないと車検が受けられないため、通常は車検の際に自賠責保険も更新するようになっています。
自賠責保険と車検は、満了時刻が異なるため、有効期限の関係で自賠責保険の期間は車検の有効期限より少し長めに設定されているのが一般的です。
万一、何らかの理由で車検が遅れるなどしても、車検切れになってすぐに自賠責保険が使用できないというわけではありません。
しかし、車検切れの自動車は、公道上を安全に走行する性能があるかどうか検査を受けていない自動車ですし、自賠責保険に入っていない自動車は、交通事故の際の補償がない自動車です。
自動車を運転する際には、車検や自賠責保険の有効期間を日頃から確認し、早めの手続を行ってください。
3 まとめ
自賠責保険は、車の所有者(使用者)に加入が義務付けられている強制保険です。
車検や自賠責保険が切れた自動車で事故を起こすと、相手のケガや死亡に対する自賠責保険からの保険金が支払われませんので、被害者が最低限の賠償を受けられなくなる危険があります。
自動車の所有者は必ず自賠責保険に入ってください。
また、交通事故の被害者の方で、相手が自賠責保険に入っているか分からない時は、できるだけ早く弁護士にご相談ください。